勉強×エンパワーメント映画のご紹介~資格勉強によって生きる勇気を得た~

こんにちは。本日の記事は#診断士アドカレの20日目です。

中小企業診断士&中小企業診断士試験 Advent Calendar 2023

初めて当ブログへお越しの皆様、中小企業診断士受験生のみにまると申します。R5年の8月に1次試験を初受験し10月に2次試験を受け、結果待ちの状態です。

今回は私の好きな映画3本と絡めて、資格勉強を通して得られたものについて論じてまいります。

目次

勉強によって生きる力が湧活される

私は2年前まで長い間、机に向かって勉強する習慣のない日々を過ごしていましたが、コロナ禍の休業や自身の健康状態の変化により資格勉強を始めました。そこからほぼ毎日3時間以上は休むことなく勉強を続けました。(この時期の話はnoteに記事を書いています。→私が内部障害者だった頃 | みにまるメモ

その勉強の日々の中で、感じたことは「勉強とは生きる勇気を湧き出させて(=エンパワーメント)くれるもの」ということです。

中小企業診断士試験の勉強を通して学んだ「モチベーション理論」とも通じるところがありますが、勉強をして知らなかったことを知り、できなかった問題ができるようになったという経験を重ねることで「自分はやればできるんだ」と信じることができるようになります。

これはホワイトのコンピテンス概念における「自己効力感」というものですね。

エンパワーメントはビジネスの組織論では権限委譲とも訳されますが、ここでは社会学的な「湧活」の意味で進めます。

エンパワメント(湧活)

私たちはエンパワメントの和訳を「湧活(ゆうかつ)」とします。 湧活とは、人びとに夢や希望を与え、勇気づけ、人が本来持っているすばらしい、生きる力を湧き出させることです。

医療や福祉などの実践では、一人ひとりが本来持っているすばらしい潜在力を湧きあがらせ、顕在化させて、活動を通して人々の生活、社会の発展のために生かしていきます。

また、企業などの集団では、社員一人ひとりに潜んでいる活力や能力を上手に引き出し、この力を社員の成長や会社の発展に結び付けるエネルギーとします。これが組織、集団そして人に求められる湧活です。

https://plaza.umin.ac.jp/~empower/anme/

映画の中の勉強とエンパワーメント

試験勉強をしている間は毎日休まず勉強することを日課としていましたが、机に向かってばかりでは時には飽きてきてしまいます。そんな時は「勉強する勇気」を与えてくれる映画を見て勉強意欲を高めていました。

私は映画の中の「学ぶことで潜在能力が開かれていく過程」が大好きで、何度見ても胸が熱くなります。

本記事では勉強を通して人生を切り開いていくエンパワーメント映画をご紹介します。

『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』(My Big Fat Greek Wedding)

2002年公開のロマンティックコメディー映画です。主人公のトゥーラはギリシャ系アメリカ人で30歳の独身女性。恋愛経験がなく身なりも構わない内気な女性で、厳格なギリシャの習慣を守り、「女に学問はいらない」「ギリシャ人男性と結婚し子供を産み、死ぬまで家族の面倒を見る」と説く頭の固い古臭い考えの父親に育てられました。

ギリシャ人は親族の繋がりを重んじ、なんでも大袈裟な反応で騒ぐギリシャ人あるあるネタが笑いを誘います。ギリシャ人の父親は窓拭きスプレーを吹き掛ければ何でも治ると信じています。親族の集まりでは「オッパー!」と乾杯の歓声を上げ酒を飲むシーンが何度も出てきます。

全てを窓拭きスプレーとオッパー!の乾杯で解決する

両親の経営するレストランに訪れたアメリカ人教師イアンに一目惚れしたことで、トゥーラは変わっていきます。父親の反対を推し切って大学の公開講座に通いコンピュータを学びます。少しずつお洒落も学び友達も増え充実していく日々。学んだコンピュータの知識を活かし叔母の経営する旅行会社に就職しイアンと再会、恋人として交際することになります。

当然のことながら父親は「ギリシャ人ではない」アメリカ人のイアンとの交際に激怒するのですが、イアンがギリシャ人の文化を受け入れギリシャ正教に改宗まですることで、めでたく”Greek Wedding”を成し遂げ、映画はハッピーエンドで終わります。

本作は後半で描かれるギリシャ人とアメリカ人の文化的対立と和解が主題だと思いますが、私は前半で描かれるトゥーラが勉強を通して「女に学問はいらない」という抑圧から解放され人生を切り拓いていく力を身につけていく過程が爽快で強く印象に残っています。

企業経営理論的解釈:
大学の公開講座で学ぶ→友人関係や交際が広がる(周囲のとの相互作用)→有能感、自己効力感を獲得→異文化対立や周囲の固定観念を乗り越え、自らの潜在能力を発揮し自身の幸福を成就する

中小企業診断士 企業経営理論 平成30年 第15問
エ. “R.W.ホワイトが提唱するコンピテンス(有能性)概念では、環境と相互作用する有機体の能力自体が、「うまくいった」という内発的な動機づけの源泉となる。”→○

以前はAmazonプライムビデオで観れていたのですが、現在は日本では観れなくなっています。残念。

『キューティ・ブロンド』(Legally Blonde)

2001年公開のアメリカ映画でこちらもロマンティック・コメディー作品です。リース・ウィザースプーン主演の映画で、日本で舞台化もされた有名作品ですね。

主人公のエル・ウッズはブロンド髪のファッションを学ぶロサンゼルスの女子大生。ピンク大好きな華やかな容姿の女の子で大学の社交クラブではリーダーを務めるアクティブな女性です。

華やかな大学生活を送っていたエルにはハーバード大学のロー・スクール進学予定の彼氏ワーナーがいましたが、「議員の妻は”ジャッキー(ケネディ大統領の妻)”だ、”モンロー”はまずい」と振られてしまいます。

失恋に失意の日々を送るエルですが、ワーナーと同じハーバード大学のロー・スクールを受験することを思い立ち猛勉強を始めます。179点でLSATの合格ラインを突破し見事合格、ハーバード大学ロー・スクールへ進学します。

ビキニ水着のエントリービデオ

ピンクのスーツにチワワ連れのLAファッションのエルはハーバード大学のお堅い雰囲気の中で浮きまくり、周囲の学生にも溶け込めず、元彼のワーナーにはブルネット(黒髪)のフィアンセ(ヴィヴィアン)がいて相手にもされません。初回の授業に予習なしで受け女性教授から退室を命じられ落ち込みます。しかしながら、逆境に強いエルは周囲の冷たい視線を跳ね除け自身のスタイルを貫きながら勉強に励むことで周囲から尊敬と信用を獲得していきます。

当初は彼氏を追いかけて入ったロースクールですが、ファッションの知識など自身の強みを活かした弁護士になることに目標が変わっていきます。ネタバレになるので結末は言及しませんがアホな元彼に対して非常に痛快な展開でハッピーエンドを迎えます。

初めての講義で学識豊かな教授は”法は情熱と無縁の理性”とアリストテレスの言葉を引用されました。

アリストテレスには悪いのですが、法の世界でも人生でも情熱が重要であることを私はハーバードで学びました。

『キューティ・ブロンド』(Legally Blonde)
卒業生総代のエル

企業経営理論的解釈:
元彼に認められたいという承認欲求→学問の追求するなかで自分の意志で目標を定め、あるべき理想の弁護士になりたいという自己実現欲求と高次の欲求段階へと変化。

中小企業診断士 企業経営理論 平成30年 第15問
ア ”A.マズローの欲求段階説における自己実現欲求は、外発的に動機づけられるものではなく、自分自身の理想を追い求め続けることを通じた内発的な動機づけとも考えられる。”→○


本作は観ていない人からは、ピンクのファッションばかりが目立つキラキラおバカ映画だと思われがちですが、フェミニズムとエンパワーメント精神に溢れた非常に「学びの多い」映画です。

アメリカのブロンド・ジョークには「金髪(ブロンドヘア)の女性は頭が悪い」と言った偏見があり、それをアンチテーゼにしたのが本作『キューティ・ブロンド』(Legally Blonde)です。タイトルのブロンドの意味はここから来ています。

私も「勉強においても人生においても、情熱こそが第一に重要」だと考えます。新しい学問に励み取り組むことで自身や周りの世界も変えていくことができる。女性だけでなく全ての人を湧活してくれる作品です。

本作品はAmazonプライムビデオ(有料レンタル)で観られますので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。

キューティ・ブロンド|Amazonプライムビデオ

マルタのやさしい刺繍

2006年公開のスイス映画。2006年度スイス観客動員数第1位を獲得した評価の高い作品です。
スイスの小さな村に住む80歳のマルタは、夫に先立たれ失意の日々を送っています。若い頃の夢だったランジェリーショップの開店を決意し友人と奮闘しますが、保守的な村では女性向けの美しいランジェリーなどはいかがわしいものとして受け入れらません。

村ではなかなか売れない…そこで仲間の一人が「インターネット販売」を提案しスイスの小さな村から手縫いの”高付加価値”ランジェリーを世界に向けて販売していくことになります。年配の女性たちが自動車教習所や老人ホームのパソコン教室に参加し販売に向けて必要なスキルや知識を学んでいきます。繊細で美しい刺繍のランジェリーに注文が舞い込み、インターネット販売は成功、村の人々の対応も変わっていきます。

本作品には特に試験勉強に打ち込むような描写はありませんが、何歳になっても新しいことに飛び込み夢を叶えることはできると勇気を与えてくれます。

残念ながら本作品のネット配信はありません。

マルタのやさしい刺繍 | Alcine-Terran

大切なことは一歩踏み出す勇気

今回ご紹介した作品はいずれも女性が主人公の作品で2000年代の古めの映画ですが、現在にも通じるテーマを持っています。新しい勉強を始める前は誰もが未知の世界を学ぶことに不安と恐れを抱いていると思います。

「この年で今更勉強なんて…」「学生時代勉強が得意ではなかった」「資格だけ取っても無駄」

私たちの周りには、勉強や新しい挑戦を妨害する「言い訳」や「固定観念」に縛られた呪いの言葉があふれています。

そうした呪いの言葉を振り切って、まずは一歩踏み出すこと。一つずつ小さな成功体験を積み重ねることで「やればできる」という自己効力感を得られます。この「努力によってうまくいった」という感覚がモチベーションの源泉となります。

エンパワーメントがテーマの映画はもっと観ていきたいので、勉強モノの映画をご存知の方は教えていただければ嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

【おまけ】
私の好きな”パワー”を貰えるショート動画をご紹介します!力こそパワー?

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