こんにちは。みにまるです。本日は資格試験の勉強の効用について自分の考えをまとめたいと思います。
中小企業診断士筆記試験が終わって
中小企業診断士試験試験2次筆記試験が終わって2週間ほど経ちました。結果はわかりませんが、今年やれるだけの全力で勉強してやり切ったので、結果がどうあれ悔いはありません。答案内容に後悔は多々ありますが…
中小企業診断士1次試験の1次試験(8/5・6)は7科目552点と上位1%以内に入る成績を取ることができました。と言っても1次試験で420点以上取っても何もいいことはないのですが…
【PR】私は1次試験対策は通信講座のスタディング(中小企業診断士)を使っていました。勉強のペースメーカー、全体像把握に有用でしたし、特にAI検索機能を頻繁に使っていました。
最初から540点以上は取ろうと、少なくとも500点以上は取ろうと決めていました。
これは合格後講師業をすることも考えているため高得点合格の実績はプラスになること、診断士コミュニティで一定程度のブランディングになることを狙っていたからです。
2次試験は正解がわからないという不確実性の中での戦いですので、今回の勉強論からは少し外れます。正解の決まっている1次試験の勉強を通しての雑感をまとめてみました。
覚えなくていいことは暗記を省略する
中小企業診断士試験1次試験の概要は以下のようになっています。
第1次試験 (8/5・6)
1日目試験科目
経済学・経済政策 | 60分 |
財務・会計 | 60分 |
企業経営理論 | 90分 |
運営管理 (オペレーション・マネジメント) | 90分 |
2日目試験科目
経営法務 | 60分 |
経営情報システム | 60分 |
中小企業経営・中小企業政策 | 90分 |
7科目を2日間朝から夕方までぶっ続けで受けるという、よく考えるとかなりハードな試験ですね。よく受けたと我ながら偉いと思います(自画自賛)。
このように範囲が広く物量の大きい試験ですので、効率よく勉強する能力が必要になります。
私が1次試験の勉強を通して感じた勉強のコツは
覚えなくてよい情報は覚えないこと
です。暗記を省ける「公式・数字・単語」は覚えません。特に公式は無理に覚えるよりその場で導出できるように、公式の意味の理解に努めるようにしていました。
ライリー・コンバースの法則というものが運営管理の科目で出てくるのですが、この応用で修正ハフモデルと公式があります。この公式がややこしい。こんな公式とても覚えられません。
https://www.jmrlsi.co.jp/knowledge/yougo/my04/my0422.html
これは以下のように日本語に置き換えて理解しています。
お店の吸引力はその売り場の魅力に比例にして、距離の2乗に反比例するんだなあ。ライリー・コンバースの法則の式をちょっと入れ替えたらええんやな。
ライリーの公式もハフモデルの公式も構造的には同じで中身の要素がちょっと違うだけ。だからいちいちライリーの公式はこうで、ハフモデルの公式はこうでと個別に覚えない。ライリーの公式の概要だけ覚えてハフモデルの公式はそれの応用で乗り切ることができます。
ライリーとかハフモデルの商圏分析の話はサンさんのブログがわかりやすいです。
アナロジー思考で勉強の生産性の高める
このように類似しているものはまとめて覚えたり、類推したりして、暗記の容量を節約することができます。
これはアナロジー思考の一つですね。
アナロジー思考とは…類似のものから推し量り(類推)し、共通点に着目しものごとの本質的構造を見抜き、別の分野に応用したり、新しいアイデアを生み出す思考のこと。
「これはこれ、あれはあれ」と別個の事象を別々に捉えるのではなく、「これとあれは違う事象だか似ている、応用できる」と考え、
構造の把握→構造の借用→組み合わせ新しい発想
このように発展できる思考法である。
X(Twitter)でよっくさんがユニークなアナロジー思考の例を教えてくださいました。
ライリー・コンバースの法則の「距離の2乗に反比例」=万有引力の法則(ニュートン)と共通構造を見出し、記憶を節約する思考法です。
このようにアナロジー思考を利用することで、勉強の生産性を飛躍的に高め、効率的な勉強を進めることができます。
勉強の生産性についてはエミリーさんのブログをどうぞ。
苦労しても楽をしても勉強の(結果の)価値は同じ
私は勉強をする際にいかに「楽をできるか」を常に考えています。時間がかかったり、複雑で面倒なことは嫌いです。
複雑なスパゲッティコードをときほぐして、整理して、シンプルにする
これをモットーにしています。
真面目に苦労して勉強したからと言って結果(合格)が出るとは限らない
厳しいですが、試験では努力の過程は見てくれません。結果のみが合否を左右します。一定レベルの試験では真面目に長時間勉強していれば、結果(合格)が伴うことが多いかもしれません。ただ思考力や応用力を問う試験では、がむしゃらに真面目に既存の知識や過去問で勉強したからと言って、合格できるとは限りません。
基本の知識(既存の過去問)→新しい問題を解く
応用できる実力を身につける必要があります。これには上記したアナロジー思考や抽象化思考が求められています。
「頑張ってる受験生の私」に安住してはいけない
SNSで勉強報告を投稿してモチベーションアップしたり、受験生仲間と交流して励まし合うことは有効だと思います。私もSNSがなければ勉強を続けることができなかったと思っています。
ただ、SNSの罠で「(結果が伴わなくても)苦労して勉強頑張る私」にいいねをしてもらうとその状態に安住して「合格」という目的が「頑張ること」にすり替わってしまう危険があります。
幸せになりたくない私と多年度受験生に共通すること|きむももちゃん
この辺りの話はエミリーさんのブログと、きむもも先生のnoteが参考になります。
楽できるとこは楽しましょ
独学にこだわるのもそうです。様々な事情や思想によって「独学で合格することこそ正義」と考える方はいらっしゃっいますが、「お金を払って効率よく学ぶ手段」があるなら独学にこだわる必要はないと考えます。
タイムイズマネー。予備校や通信講座で受験期間を時短できるなら「お金で時間を買う」ことは有用だと思います。
勉強方法もあえて苦行のような写経やノート作り、テキストの精読にこだわらず、効率よくまとまった参考書や問題集や先輩方のノートや YouTube動画があるならそれを活用しましょう。
テキストの全ての内容を個々に暗記するのではなく、共通構造があるものは共通構造だけ覚えて、あとは応用する。
アナロジー思考や抽象化で、楽できるとこは楽する勉強をオススメします。
以上、勉強についての雑感でした。参考にあげたブログ記事や書籍はとてもオススメなので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。森博嗣先生の「勉強の価値」も面白いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。