FP1級学科試験は難関試験なの?実体験で難易度を語る

こんにちはみにまるです。FP1級学科試験合格しました!実技試験に向けて勉強中です。

私の本職はサービス業の経営ですが、副業でWebデザイナーをやっています。Web制作者やコーダーあるいはWebエンジニアの方で、FP資格を持ってるいるという方は特に1級まで持っている方は少ないので、資格×スキルのレア感としてありかなと思っています。お金の知識あれば、クライアント様にも補助金利用や売上につながるより良い効果的なWebサイト制作の提案ができますね。

今回はFP1級学科試験の難易度について検証してみます。実技試験の難易度は金財とFP協会でかなり違うのでとりあえず棚上げしておきます。(実技試験の合格率は比較的高いです)あくまで個人の意見ですので、ご参考までに考えてください。

目次

FP1級は難関資格なのか?

ネットで調べた限りでは一応難関資格とされています。合格率10%前後ですから難しい部類に入るでしょう。

https://www.foresight.jp/fp/column/fp1_studyingtime/

FP試験コラム
FP(ファイナンシャルプランナー)1級の難易度・合格率・勉強時間は?偏差値などについても解説 「FP1級の難易度や合格率がどの程度なのだろうか」とお考えの方へ。FP1級(1級FP技能検定)の難易度や合格率について解説していきます。FP1級は2級よりも遥かに難易度が上...

ただ税理士試験や弁理士、司法書士など士業の資格試験と比べると勉強時間も勉強量も少ないですし、あくまで仕事を続けながら勉強できる資格試験としては難しいというレベルだと思います。

FP1級が難しい理由

  • 市販教材・予備校が少ない(独学するしかない)
  • 受験資格が必要(FP2級を取った上で実務経験1年以上)
  • 広範囲かつ重箱の隅をつつくような問題が出る
  • 近年は若干の配点調整があるかも?(完全な絶対評価試験ではなくなって来ている)

まず、受検生が1万人未満と少ないことからFP2級までたくさんあった市販のテキスト問題集の選択肢が一気になくなります。ほぼきんざいかTACの二択しかありません。

市販教材・予備校が少ない(独学するしかない)

資格予備校の通学講座・通信講座・Web講座も1,2社(コンサル会社の通信講座や個別指導はあります)しかありません。初回講座のみ受講しましたが、CFPや他資格の講座のレベルはわかりませんが、FP1級の講座に関しては独学でやっても対応できるレベルです(ほぼテキスト読み上げのような感じです)。

ネットではWeb講座を勧める記事もいくつか見ますが、あれはアフィリエイト収入があるからオススメしているだけですね笑 アフィリエイト収入は私も受けていますが、露骨にランキング記事などで有料講座をプッシュしている記事には要注意です。実際に使ってもいないのにアフィ目的で記事書いてるだけの場合があります。

受験資格が必要(FP2級を取った上で実務経験1年以上)

1級FP技能士の資格を取得するにはいくつかのルートがあります。

https://twitter.com/chachan_fp/status/1486645712465006596?s=20&t=HR4s_4-dJJjdwl0KBteQIA

こちらのちゃーちゃんさんの図解がわかりやすいのでTwitterの利用規約に則り引用させていただきます。

多くの方はFP2級を合格された上で実務経験1年以上ある方がきんざいFP1級学科試験を受検しています。CFP試験は実務経験なしでも受けられるますがCFP認定には実務経験(みなし実務研修)が必要になります。

FP2級資格を持った方の中で10%前後の合格率というのはなかなか厳しい数字です。FP2級試験も結構難しくてしっかり勉強しないと受かりません。標準的なFPの知識を持った人、勉強してきた人の中の10%ですから受験資格がない試験よりは厳しめの合格率と言えます。

広範囲かつ重箱の隅をつつくような問題が出る/過去問では対策できない新作問題が出る

テキストをいくら捲っても一切書いていないことが平気で出題されます。誰が知っているんだ?というような、また今後は永遠に出題されないであろう奇問難問も出ます。特に22年1月試験の応用編の超難化は受検生を慄かせました。

税理士試験でもないのに「財産評価基本通達 181 類似業種」とか誰が知っているんだ…(但しきんざい教本分冊には載っています)

不可解なのはFP技能士資格は独占業務もないのに非常に細かい税制に関する知識が要求され、その知識を前提とした計算問題が出題されることです。税理士法違反では?というクレームはないのでしょうかね?難しくしようと思えばいくらでも難しくできるというのが受検生を不安にさせる大きな要因です。どこまでやるべきなのか混乱します。

現在公開されている合格率の中で一番低い回が2016年9月学科試験の4.84%です。8千人申し込んで265人しか受かっていない。合格率は社労士試験並みの低さですね。過去には3%だった回もあったそうです。(きんざい直前セミナーの情報により)

奇問難問は必ず数問は出るので過去問を100%完璧に仕上げても満点を取ることはほぼ出来ません(満点取れる人はいるかもしれません)。以下は難問ではないかと思われる例です。

https://fp1-siken.com/kakomon/2016_9/48.html

医療法人の税制の問題はたまーに出ています。対策していればなんとか出来ますが初見ではお手上げではないでしょうか。いきなりこれが出題されたら

なにこれ??

となりますね。。。(「医療法人の持分についての相続税の納税猶予および免除の特例」は2015年1月にも出題歴あり)

現在は1級FP過去問解説サイトさんや過去問道場さん(2018年以降開設されたようです)で過去問を網羅的に対策することができますが、2016年当時ではきんざいの問題集くらいしか教材がなく相当厳しかったと思います。

過去問によく出る頻出論点についても簡単ではありません。選択肢が2個までは絞れてもそこから正解を選ぶのは厳しい問題がたくさん出ます。また全ての選択肢の正誤を判定する個数問題も複数問出ます。まぐれでサイコロ振って当たる確率はかなり低いです。

https://fp1-siken.com/kakomon/2022_1/09.html

近年は若干の配点調整が噂されている(完全な絶対評価試験ではなくなって来ている?)

2021年5月試験が20%を超えたことからか、この頃から自己採点の結果と合否通知書の実際の得点結果とのズレが指摘されています。±2~3点は誤差の範囲内ですが、±5〜20点もズレがあると合否に大きく関わります。

2022年5月学科試験直後、Twitterやネット記事、YouTubeではこの得点調整の話題で一時持ちきりでした。

ほんださん@東大式FPチャンネルの合格者アンケートでもかなり自己採点と実際の得点結果がズレていることが報告されています。配点なども推測ですが、分析されています。ぜひこちらの動画はご参照ください。

22年5月学科試験に関しては蓋を開けて(合否発表、得点通知)みないとわかりませんが、得点結果が届き次第検証して参ります。

結論:難しくしようと思えばいくらでも難しくできるし、難易度にぶれがあり採点基準や合格ラインが見え辛い

自分に合った正しい勉強法をこなせば合格できる試験

FP1級学科試験の難しさの大部分は「どこまで難しくなるかわからない」という出題側への不信感に由来します。最近の過去問の難易度がブレブレですからね…でも難問奇問は解けなくても問題ありません。但しこれは初回に限ります。同じような難問奇問が続けて出題されれば完答必須のサービス問題に変身します。直近の過去問は必ず満点取れるようになるまで復習しましょう。奇問難問以外の標準問題が解ければ合格ラインの120点に達します。超難回であれば皆できないので、採点が緩くなったり部分的加算があるようです。

ただ合格ラインの120点のうち応用編の配点が不明なので、

正解箇所の数/応用編の全解答数×100(%) を簡易的な得点にし、130点以上を目指す

と判断して良いと思います。

  • 頻出の王道問題は必ず完答できるようにする
  • 問題集は全選択肢の説明が空で言えるまでマスター
  • きんざいにアップされている近年の過去問は全て繰り返し解く(直近の過去問は特に重要
  • 初見の模擬試験で160点以上安定して得点できる
    (TACのあてる初見、可能な人は180点以上でも)
  • 初見の過去問で150点以上得点
  • 基礎編60以上 応用編70以上を安定して得点できるようにする

勉強方法は人それぞれ、千差万別。結果的に合格点が取れる実力が身につけばなんでもいいのです。合格ラインをやや高めに設定して、安定して合格する実力があるかないか厳しくチェックするのが大事です。

本番試験では体調が悪かったり、緊張したり普段の実力が出しにくい状況も考えられます。

本番試験の得点=模試や過去問の平均点-20点

と本番試験では点数が変動するリスクを考慮して見積もるべきだと考えます。
どんなに悪い状態でも安定して受かるためには普段の勉強ではやや高めの目標を設定することをおすすめします。実力を測るために過去問を本番と同じように解いたり、模擬試験を活用します。

私の個人的なおすすめテキストや勉強方法はこちらの記事にまとめています。

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FP1級のキャリアパス

FP1級の試験は6分野あり範囲が広く、それぞれの分野の専門家を目指す入門編としてもお手頃な資格試験だと思います。FP1級と他の士業資格やスキルと組み合わせることで、自分の仕事の幅を広めたり価値を高めることができます。

CFPときんざいFP1級学科をどっちを取った方がいいのかという議論もありますが、自分が取り組みやすい、受かりやすいルートで受験すればいいのではないでしょうか。

最終的には1級FP技能士を目指す方がほとんどですので、

きんざいFP1級学科試験ルート→科目合格はなく1回の試験で全範囲の試験を受ける 受験料やコストが比較的安い
CFP→6科目それぞれ合格しなければならない 1科目ずつの受験も可能で科目合格は維持できる AFP認定講座料や維持費のコストが高くつく

コストが掛かってもCFPの集客力や継続教育のメリットを享受したい方はCFPを、最短・安価で合格を目指すならきんざいFP1級学科試験とそれぞれのメリットデメリットを考慮して選ぶことができます。

FP1級・CFPのそれぞれの取得にかかる費用の比較は下記の記事がわかりやすいです。
FP1級・CFP®の取得に掛かる費用

以上FP1級の難易度について書いてみました。決して簡単ではありませんが、比較的短期間で結果を出しやすい資格試験ではあります。

FP1級の沼に半年〜1年浸かる覚悟のある方はぜひお仲間になって下さい。沼についての詳細は↓ほんださんの動画をどうぞ。

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