『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』原点回帰の最高傑作

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』はトム・クルーズ主演のミッション:インポッシブルの第5作目の作品です。ミッション:インポッシブルシリーズは1966年から1973年まで放送されたアメリカのドラマシリーズ『スパイ大作戦』のリメイク映画としてスタートしました。

チームプレイが売りだったスパイ大作戦からいきなりIMFの他メンバーが次々と殺され壊滅し、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが単独で主役になるというのが映画版ミッション:インポッシブルシリーズの始まりでした。

© 2015 – Paramount Pictures

副題の「ローグ・ネイション」は、「ならず者国家、テロリスト国家」を意味しますが、本作ではIMFと敵対するテロ組織「シンジケート」を指します。国籍バラバラの元エージェントが集うテロリスト集団が「テロリスト国家」となるべく莫大な資金源を得るため、ある情報を巡ってIMFと攻防するというのが、今回のメインストーリーです。

IMFとは
「Impossible Missions Force」の略。アメリカ政府が直接手を下せない内外のあらゆる極秘任務を受け持つスパイ組織。メンバーはいずれも特殊技能のエキスパートである。

あらすじ-IMFが解体され、イーサン(トム・クルーズ)とチームのメンバーは優れた技能を持つ諜報員たちによる組織“シンジケート”と対峙することになる。イーサンたちはイギリス人エージェント、イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)と手を組むが、彼女がならず者組織シンジケートのメンバーか否かは謎だ。-Amazonより

ミッション:インポッシブルはトム・クルーズ主演でトム・クルーズがプロデュース、監督も自分で選びます。4作目までは毎回監督が変わるというのがこのシリーズの特徴でしたが、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』から最新作の『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』でも引き続きクリストファー・マッカリー監督がメガホンを取っています。

目次

トム・クルーズ&クリストファー・マッカリーの強力タッグ

© 2015 – Paramount Pictures

クリストファー・マッカリーは4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』でもクレジットなしで脚本に参加しトム・クルーズとタッグを組むのは最新作の『フォールアウト』で6作目と、トムからの厚い信頼を得ている監督です。

クリストファー・マッカリーは名作『ユージュアル・サスペクツ』の脚本で有名な方で、『アウトロー(原題:Jack Reacher)』も監督されています。『アウトロー』はオフビートなユーモアとトム・クルーズの面白さが結集した70年代風の骨太なクライム・サスペンス映画の良作です。現代的で派手なミッション:インポッシブルシリーズとは対称的な作品ですが、こちらも面白くておすすめです。

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ヒロインはサイモン・ペッグ演じるベンジー?

今作には女性ヒロインとして謎の女性エージェント・イルサ(レベッカ・ファーガソン)が登場し、話を引っぱっていきます。この人が敵なのか味方なのかわからなくてイーサン・ハント同様観客も翻弄されます。

© 2015 – Paramount Pictures

本作の前半はオペラ「トゥーランドット」に沿って事件が進みます。ウィーン国立歌劇場(オペラ座)を舞台にイルサ様の最高にかっこよくて美しいシーンがあるので是非見逃さないで下さいね笑

© 2015 – Paramount Pictures

アクションもイーサン・ハント並、いやそれ以上の見せ場を作るバイクチェイスシーンではイーサン・ハントを圧倒します。レベッカ・ファーガソンさんは本作に出るまでほとんど知名度がない女優さんだったそうですがこれで一気にスターになりましたね。美しく鍛えられた肉体、切れの良い魅せるアクション。イルサ様になら騙されてもいいかなと思いました笑

© 2015 – Paramount Pictures

サイモン・ペッグ演じるベンジーは第3作目から登場しており、オタク系のハッカー的なポジションであまりアクションはしないキャラクターでしたが今作ではベンジーのアクションシーンもあります。3作目はベンジーはテクニカルスタッフの一人でしたが、4作目の『ゴースト・プロトコル』からはフィールドエージェントの資格をとり、現場に出るようになりました。

今作ローグ・ネイションではベンジーはアメリカに帰ることもできたのですが、自ら積極的にシンジケートとの戦いに参加します。イーサン・ハントとベンジーの友情が萌ポイントです笑
そして現場に残った結果、ベンジーは危険な目に…。

イルサが今作の話を引っ張るメインヒロインなのは間違いないですが、今作の真のヒロインはベンジーです

ベンジーのためにイーサン・ハントがチームで知恵を絞り、策略をめぐらし、ボロボロになって走って頑張る姿に胸キュン、これが一番の見どころです。

一人のために頑張る、一人がチームのために頑張る、そんな「スパイ大作戦」として原点回帰したのが『ローグ・ネイション』でした。

原点回帰のチームプレイが魅力的な『ローグ・ネイション』

映画シリーズのミッション:インポッシブルではトム・クルーズ演じるイーサン・ハントの活躍が目立つアクション映画という印象が強いですが、『ローグ・ネイション』ではIFMのチームプレイで頭を使って策略をめぐらし「敵を罠にはめる」というスパイ大作戦の原点に帰っています。

最後は冒頭のシーンの伏線を回収し気持ち良く解決していきます。

ライムスター宇多丸氏のムービーウォッチメンの批評では

観客

ざまああああああ

と表現されていましたが、ほんとにそんな感じです笑

ミッション:インポッシブルって話の構造は大体毎回同じだし(暗躍するテロ組織と解体された又は解体同然のIMFが戦う)、組織がどうのとか陰謀がどうのとかははっきり言ってどうでもいいと思うんです。

面白最新ガジェットとスタントマンを使わないトム・クルーズの体当たりの危険なアクションシーン、そしてどういう戦略で敵を倒すかという過程が魅力であって、お話はその引き立て役です。

今回はその一番の魅力の「敵を罠にはめる」という過程が最高でした!!

流石『ユージュアル・サスペクツ』のクリストファー・マッカリーの脚本で、ラストに向かって伏線を回収し、パズルがピタっとハマったときの快感が素晴らしいです。

まさにポップコーンムービーの傑作。特に感動はないですが、のんびり気軽に面白い映画を観たいときにうってつけです。Amazonプライム・ビデオで観られるのは2018年7月31日までなのでお急ぎを!

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2018年7月29日(日)夜9:00からテレビ朝日系列で地上波初放送

2018年8月3日(金)には最新作第6作目『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』が日本でも公開されます。シリーズ最新作6作目を記念して7月29日(日)の夜9時「日曜プライム」で地上波初放送されます。最新作の前にシリーズ最高傑作の『ミッション:インポッシブル/ ローグネイション』も是非ご覧下さい。

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション|日曜プライム|テレビ朝日

※記事内の画像はMission: Impossible – Rogue Nation (2015)|IMDbより引用しました。

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